夫と離婚したい。
もう一緒にいることはできない。
何年か一緒に過ごしてきたけれど、夫婦として協力してやっていくことはできない。
この人と心を通い合わせることは不可能。
私の望んでいる幸せはこの人とは手に入らない。
自分が自分でなくなっていくような感覚になる。
曲がりなりにも夫婦として一緒に歩んできたから、
愛や情も少なからず残っている。
だからこそ、悲しい気持ちだったり、残念でいっぱいの気持ちもある。
でも、もうやめる。
そう判断したあなたは、これからどう動き出せばいいのか。
今回は離婚しようと思ったら下準備が超大事!離婚するためにやるべきことについてお伝えします。
離婚しようと思ったら下準備が超大事!離婚するためにやるべきこと
離婚しようと思ったら下準備が超大事
離婚の方法
結婚同様、離婚も「離婚したい!」と思って一人でできるものではありません。
必ず、相手がいるため、相手の同意を得て、行うことが必須です。
相手が嫌になるとすべてが嫌になって
「一刻も早く離婚したい!」
「顔も見たくない!」
「関わりたくもない!」
と思って早急に解決しようとしたくなりますが、ちょっと待ってください。
また間違っても衝動的に、「相手のハンコがある場所もわかるし、サインもマネできるわ!」と考えて相手になりすましてサインして届出をするようなことは絶対やめましょうね。刑法の有印私文書偽造罪に該当して、離婚も無効になるし、罪に問われます。
離婚するためには3つの方法があります。
- 協議離婚
- 調停離婚
- 裁判離婚
①協議離婚
話し合いで、離婚の同意を得ることです。特に方法などもありません。相手に申し出をして離婚の条件も決めて、相手も同意し離婚届にサインがもらえれば、それで終了します。
ただ、留意点として、全てが任意の話し合いで決めるため、子供がいたり、慰謝料を請求したり、財産分与があったりするときは、公正証書を作成して、何かあった時に拘束力がある方法で取り決めをしておくことをおススメします。
とくにモラハラの場合、夫婦のパワーバランスが崩れているので、対等な話し合いが成立しない可能性が高い。
また何かとモラハラ加害者側の言いなりになってしまいがちでモラハラ加害者は不利な条件になってしまう可能性があるので、当事者同士の話し合いで決めるのは避けて第三者に介入してもらうことを個人的にはおススメします。
②調停離婚
相手が離婚に同意しない場合、もしくは、離婚条件で折り合いがつかない場合に、家庭裁判所に離婚調停を申し立てて、調停委員と呼ばれる第三者を間に挟んで、離婚の話し合いをします。
申立てたい側が相手の住所地の家庭裁判所に申立てをします。
費用も1200円で安い。
1か月に1回くらいの目安で、1回あたり2時間程度で開催されます。
男性・女性それぞれ1人ずつ、計2名の調停委員が夫側と妻側、双方の言い分をきいて、離婚について話し合いが行われます。
遠方にいる場合などは電話会議システムの利用を希望して、裁判所が認めれば、電話参加することもできるので現地に行く必要はありません。(ただし、それは弁護士に委任してる場合に認められるケースが大半です。)
離婚調停はあくまで話し合いなので、強制力はありません。ただ、調停委員を通じて、相手を説得する、自分の希望する条件で離婚するための話し合いの場であると心得てください。
離婚調停とはいえ、裁判所で行われる話し合いのため、「社会的に正しいこと」が重んじられます。家庭のルールやマイルールは通用しません。
あなたや相手があまりにも自分勝手な事ばかり言ってると、調停委員に諭されたり、説得されることもあります。(調停委員は公平・中立な立場という大前提ですが、担当する人によってかなり個人差もあります。)
離婚調停について知りたい場合、詳細はこちら。
③裁判離婚
離婚調停で合意ができず、不成立になった場合、申立人のみが離婚裁判の申し出をすることができます。
注意点は最初から離婚裁判はできません。離婚については調停をまず最初にやったうえでないと、裁判はできないのです。
裁判になると、どこの住所地でも申し出ができるので、自分の住所地でもOK。
注意点としては、裁判したい内容によって申立てが必要なことです。
離婚なら、離婚のみ。親権なら親権。養育費なら養育費。面会交流なら面会交流。財産分与なら財産分与とそれぞれに申立てが必要です。
裁判離婚になると、訴状や答弁書など、法律的な知識がないと太刀打ちするのが難しいでしょう。
また裁判離婚になると長期化(最低1年)かつ法律的なやりとりもあり、ストレス過多になるのは覚悟しなければ、なりません。
費用はかかりますが、法律の専門家である弁護士に相談・委任することを強くおすすめします。
離婚裁判についての詳細はこちら
大切な心得・マインド
大切な心得・マインドは冷静でいることです。
感情的になっていると、大切なことを見落としたり、自分を不利にしたり、いいことがありません。
感情的になって相手を責め立てたりすれば、もう最悪です。
冷静に淡々と対処していくことを最優先にしましょう。
離婚の申し出をするのは、あなたの離婚の準備がちゃんと整ってから!
気持ちを抑えて、まずは準備を着実にやりましょう。
感情的過ぎても問題ですが、冷たすぎる態度を相手に取ると、余計に離婚の話し合いがこじれてしまうこともあります。
離婚の話し合いをしようとしてる状況ですが、一度は結婚しようと愛し合ってきたパートナーです。礼節や相手の意思を尊重する姿勢は決して忘れてはいけません。
相手にも考える時間は必要だし、相手にだって意志があります。
自分の意向を完全無視されてさっさと「離婚だ!離婚!」とされれば、当然、ムッとする気持ちにもなりますし、「さっさと切り替えて、自分だけ幸せになるなんて許せん!」と反抗したくなる気持ちも芽生えてしまうかもしれません。
感情のある、不完全な生身の人間同士であることをどうか、忘れないでください。
相手の意志は尊重したうえで、それでも自分は離婚したい、あなたの不安を減らすために、今、自分の立場でやれることはないか、「これはできないけど、これならできる」と建設的な話し合いができるようにあなたから、リードしていきましょう。
そして、相手が感情的だったり、話し合いがあまりにも平行線なら、第三者を介入することも検討しましょう。
離婚するためにやるべきこと
経済的自立
離婚後の生活設計を考えましょう。
一般的に女性の方が離婚で経済的に困窮すると言われています。
それは、結婚を機に仕事を辞めたとか、正社員だったのをパートに雇用形態を変えた、もしくは、若くして結婚して社会人経験がほとんどない、など、男性に比べて仕事上のキャリアブランクを強いられやすいから。
離婚するとなったら、今まで夫の収入を当てにしていたものを、自分で賄っていかなくてはなりません。
子供がいれば、児童手当、母子手当などもありますがそれは子どもが大きくなるまでの一時的なもの。子どもが大きくなれば支出も増えます。
頼れる実家があるなら、当面はそれもいいでしょう。ただ、親も年を取っていきますし、あなたも家を出たからには、親元で暮らし始めるとそれはそれで、実家とも生活の違いや衝突はつきもの。
良好な関係でいるためにも、あくまで前提は自分の収入をあげる、経済的なを自立していくことを最優先にしましょう。
そして、もらえる手当や離婚後に使えるサービスなどんなものか、情報収集をして離婚後の生活をシュミレーションします。
仕事を見つける、副業を探す、キャリアアップのために資格をとったり、学校に通うなど、生活設計を確立させましょう。
離婚したい理由の明確化、結婚生活の振り返り、棚卸し
なぜ、自分が離婚したいのか、その理由を第三者に明確に言えるでしょうか。
今までの夫婦関係の中の不満があなたにあることは、重々承知です。
でも、その不満を延々と第三者に伝えても離婚したい理由としては弱いのです。
また相手に対しても、なぜ離婚したいのかを明確に伝えていかなくては、同意を得られないでしょう。
「言わなくても、わかるでしょ!?」では相手は分からないし、納得できません。
民法で法的な離婚理由は5つ挙げられています。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
自分の離婚したい理由は、どれに該当するのか、もし、相手に同意してもらえない時は、どの理由を根拠に調停・裁判を行っていくのか、それを想定しながら考え見ましょう。
いずれにしても、結婚生活を時系列で書き出して、振り返ってみることが大切です。
また、離婚理由を裏付ける証拠があれば、それも用意をしておきましょう。(ラインのスクリーンショットだったり、暴言を言われてたICレコーダー、診断書など)
また、離婚に当たって、弁護士や法テラス、行政の法律相談や、女性相談など、使える資源についても調べてみたり、一度、相談に行ってみるのもおすすめです!
共有財産の洗い出し
預貯金や不動産、金融資産、保険、住宅ローンや奨学金など、プラスの資産もマイナスの資産もすべて婚姻中に得たものは共有財産となります。
通常は婚姻した日から離婚した日までの残高で折半が基本ですが、離婚よりも別居が早かった場合には別居日が基準日になることもあります。
いずれにせよ、自分と相手の資産がいくらあるのか、通帳なら銀行名・支店名・口座番号、残高、保険なら保険証書など、コピーをとって試算してみましょう。
精神的自立
これが実は一番、大事だと個人的には思っています。
何年も一緒に過ごしたパートナーと別れるというのは喪失感も大きいもの。
まして、モラハラされていた場合は、パートナーに共依存状態になっているので、失うことの恐れや不安が尋常ではありません。
「生活がやっていけるんだろうか」
「ダメ人間な私なんて、どこも雇ってくれないのでは・・・」
「夫に言われ続けていたみたいに、何をやっても今後の人生、自分なんてダメかも」
そんな風に自分を卑下したり、不安になってしまいがち。
でも、それはパートナーと物理的な距離を置いて、あなたがしっかり休養する、そして、心を整えていくことで、少しずつ時間が解決してくれます。
モラハラは相手が目の前からいなくなっても、相手がいるかのように、自分が振舞ってしまう、委縮してしまう後遺症があります。
何年も後遺症に苦しんで、辛い思いをしてしまうことも。
離婚前から、少しずつでも、精神的に自立していくことが、離婚後の生活設計の上で大事です。
まとめ
いかがでしたか。
今回は離婚をしようと思ったら下準備が超大事!離婚するためにやるべきことについてお伝えしました。
離婚は下準備がほぼ全て!事後の生活を考えても、長期化させない、円満に離婚することができるのが一番です。
もし、円満でなかったとしても、できる限り、自分が納得する離婚の条件で離婚できるように最善を尽くすことが、大切です。
どうしても、長期化してくると「もういいや」と条件を諦めたり、相手に譲歩してしまいがち。でも、女性は立場が弱くて、後々、金銭的に困ったり、子供に苦労をかけてしまうこともあります。
絶対に安易な条件で離婚してはいけません。もちろんバランスや譲歩が大切な時はあります。でもそれは、弁護士など専門家のアドバイスがあった時に考えればよいのです。
自分の気持ちを強く持って、あなたが自分の望む未来に向けて一歩踏み出せることを心から応援しています!
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